社長:マイケル・ホイ(広川太一郎)、李:サミュエル・ホイ(ビートたけし)、チョンボ:リッキー・ホイ(ビートきよし)、ジャッキー:テレサ・チュウ(麻上洋子)、ボス:シー・キエン(小林清志)、警部:リチャード・ン(及川ヒロオ)、チンピラ:サモ・ハン・キンポー(安西正弘)、チュン・モック:チュー・ムー(石森達幸)、アチョー:ウォン・ハー(塚田正昭)、その他(島木綿子、向殿あさみ、国坂 伸、仲木隆司、川浪葉子、沢木郁也、峰 恵研、石井敏郎、幹本雄之、山口 健、伊藤幸子、小滝 進〈大滝進矢〉、清川元夢、山田礼子)
売れない探偵事務所を経営する社長とチョンボ、ジャッキーの元へ新聞の募集記事を見た李がやってくる。
ケチな社長の出す条件を飲んで社員となった李は一応の功績を上げていくが社長とチョンボのトラブルもありなかなかうまくいかない。
そんな中、映画館で大掛かりな強盗に出くわした社長達の運命は!?
日本でも大ヒットしたMr.BOO!シリーズの(日本公開)第1作。
売れない探偵事務所を部隊に繰り広げられるギャグは原語(オレは未見)で見ても充分面白い(らしい)が、吹き替えではそれに輪をかけて(いい意味で)悪ノリしまくりのギャグが応酬された。
アドリブの帝王・広川太一郎と今や「世界のキタノ」になってしまったビートたけしとビートきよしのツービートが織り成すくだらなくそして面白いギャグの数々は何度見ても飽きない出来になっている。
インタビューで広川氏曰く「(原語版は)ギャグがモタモタしてて古臭いので直してあげた」とおっしゃっていたがまさしくその甲斐あってかマイケルの口が動いていないところでも喋りまくりになっていた。「知らぬが仏、知ってキリスト」とか、やたら語尾に「ジャン」を付けたりと大暴走だ(笑)。
ビートたけしもうまくはないが自身の持ちネタ「コマネチ!」も披露したりと健闘、目立たない(失礼)ビートきよしはリッキーにあまり違和感なく演じていて見物だ。
また吹替と関係はないが個人的にオススメなのは万引きを見張っているシーンでこれでもか!というほどお腹のポケットに物を押し込むオバサンと、マイケルが侵入した道場でのジャイアント馬場のそっくりさん(向こうは特に意識してないだろうがとにかくそっくり)の場面、あとTVの料理番組を見ながら鳥料理を作る時に途中でチャンネルを変えられて鳥を掴んでエアロビを始める場面でメチャメチャ笑った。
さて、この度ユニバーサルピクチャーズから待望の吹替収録で様々な難関(たけしときよしが出ているので権利の問題とか)を乗り越え発売されたが、肝心のサムVSサモ・ハンの対決シーンやその前後のサムとリッキーの会話等がカットされていたのが残念。サムとサモ・ハンの対決シーンのみ完全な形で「ギャンブル大将」の映像特典として入っているものの、音声は広東語のみという事で、やはりここにもユニバーサル製品の微妙なツメの甘さが露呈してしまったところ。あと「鉄板焼」にだけ吹替が入らなかったりと未だに「BOX商品で全作品吹替収録」が1本も無いところとか、すごくもどかしいです(汗)。
オススメ度:☆☆☆☆☆ 、98点