ビーストウォーズシリーズ最終作「ビーストウォーズ・リターンズ(BEAST MACHINES)」の(一応)主役ロボ、オプティマス・プライマル(日本名・コンボイ〈ビーストコンボイ〉)。
元々初代コンボイとは別人という事もあり、ビーストウォーズでは一応歴代コンボイの顔デザインが踏襲されてきたが、今回は何を思ったか、思いっきりロボットもゴリラ顔という、何となく「コケた理由がわかる」商品でもある。
話のフォーマットとしては、ビーストウォーズ最終回後、メガトロンを逮捕してセイバートロンに連れてったはずなんだけど、脱走したメガトロンはヴィーコンズを結成しセイバートロン星を制圧、ロボットへ変形する能力をロックするウィルスを星中にバラ撒き、変身できなくなったマクシマル(サイバトロン)のオプティマス達は、追っ手から逃げる中でセイバートロン星の伝説のコンピューター・オラクルから新たな変身能力を授かり、数少ない生き残りと共にセイバートロン星を開放するために戦う!・・・ってのが大筋で、その新たな変身能力ってのがCGアニメを見る限りはオモチャ然とした変形で無い事や、多分今までとは一線を画したデザインで進行しようという思惑があったのか、玩具では忠実に変形は不可能のいったキャラもしばしば・・・。
それにシリーズ当初はハズブロから提示されたデザインを元に、玩具開発担当のタカラとアニメ製作担当のメインフレーム社がそれぞれ連携せずにアレンジしていたので、とにかく似てないキャラが多い。
このオプティマスも例に漏れず、初期のデラックスサイズでは骨ゴリラ(管理人命名)で色もクリアブルーといった本編とは関係無いデザインだったため、今回のブラストパンチは「よりアニメに沿った商品を」目指して作られたものになっている。
この商品の一連のラインは「バトル・フォー・ザ・スパーク(BATTLE FOR THE SPARK)」と呼ばれ、初期シリーズには無かったスパーク(トランスフォーマーの魂みたいなもので、玩具の一部分に搭載されている)を押す事でギミックが発動するシリーズになっており、このオプティマスはスパークを押す事でパンチギミックが作動し、ミサイルをセットしておけば一緒に発射するという(本編の光球攻撃を再現したものか)ギミックが左腕に内臓されている。
このギミック自体はゼンマイ仕掛け(肩アーマーを変形させる事でゼンマイが巻けるスグレモノ)で面白いのだが、腕の容量上、パンチしても手があまり伸びて見えない(苦笑)ところと、ゼンマイギミックを内臓しているために右腕の間接はほぼ動かないに等しくなっているのが非常に残念。
そしてビーストモード。
と、いう商品なんですが、コレが出た頃にはシリーズは好調に尻すぼみ、この後発売予定だった「トランステック・トランスフォーマーズ」という新シリーズが企画中止になり、代わりに日本版カーロボットの輸入版「ロボッツ・インディスガイズ(ROBOTS IN DISGUISE〈R.I.D〉)」が放映され、また好評を博していく事になり、イロモノ系のビーストから、ヒロイックなロボットにまた移り変わっていくのは興味深いところ。
でもこの時期の商品ラインは、デザイン、ギミック共に個人的には好きなラインだったりします。
余談ですが、この後、R.I.Dラインでブラストパンチを超えるオプティマス・プライム玩具の「エアアタック・オプティマス・プライマル」が発売され、さらに存在が霞んでしまったようで残念です(笑)。
なお、日本版は2004年11月、成形色や彩色は同じのままパッケージを日本版にリニューアルし、トイザらス限定で発売。
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