コイサンマン
キョンシーアフリカへ行く
1991年、香港映画 原題:非洲和尚、英題:CLAZY SAFARI ビデオCD発売:メガスター・ビデオ
※日本でもスパイクよりDVDの発売予定があったがキャンセルになっている。なお作品自体はTVや映画祭などで上映。
注:この映画は並行輸入のビデオCDを解説したものなので、わからないところが多々ありました。よって出来うる限りの個人的解釈(役名はほとんどわからなかったりとか)が入ってるんでご了承を。ある意味超訳かも?(笑)
STAFF
監督:ビリー・チャン〈陳會毅〉
製作:ジミー・ヒョン〈向華勝〉、チャールズ・ヒョン〈向華強〉
製作総指揮:チャールズ・ヒョン〈向華強〉、バリー・ウォン〈黄炳耀〉
製作担当:クー・ツォイー〈闕灼Y〉、ラム・ウェイハー〈林慧霞〉
音楽:ローウェル・ロー〈盧冠廷〉
武術指導(アクション監督):リー・キン・チュー〈李フ柱〉
撮影:ヘンリー・チャン〈陳俊傑〉、チャン・トンチン〈陳東村〉
脚本:バリー・ウォン〈黄炳耀〉
日本語字幕翻訳:新村一成
CAST
由道士:ラム・チェンイン〈林正英〉
ブッシュマン:ニカウ〈歴 蘇〉
阿森:クリストファー・チャン〈陳山河〉
キョンシー:チャン・ルン〈陳 龍〉
リーの霊:ブルース・リー〈李小龍〉
ナレーション:チャウ・シンチー〈周星馳〉、ン・マンタ〈呉孟達〉、他
STORY
イギリスのオークションで清朝の死体が売りに出された。その子孫だという阿森は道士の由とともにオークションに参加する。
が、競り合いでイギリス紳士に負けそうになったため、道士はキョンシーを操り紳士を襲わせる。
何とかキョンシーを入手した阿森と道士だが、飛行機で移動中にトラブルが発生。方角がわからなくなってアフリカ上空に。機内に山ほど積んであるコーラを捨てて機体を軽くするも解決には至らずパイロットも一人道士から奪ったパラシュートで逃走(しかし本当はただのリュックサックでパイロットはそのまま退場)。残ったキョンシーと道士達は2つしかないパラシュートで何とか脱出する。
その頃アフリカの大平原ではハンター達が悪い原住民と組み、ブッシュマン達を襲っていた。
そして、そこに空から1体キョンシーが降ってくる。うっかりお札をはがすブッシュマン。暴れだしたキョンシーはハンター達を追い払い、ブッシュマン達は村の守り神として崇めるようになる。
一方道士と阿森の二人組みは大平原の真っ只中に落ち、動物たちと格闘しながらアフリカを彷徨う。
そのうち、ブッシュマン達の集落にたどり着いた道士達は言語や文化の違いに戸惑いながらも次第にうち溶け合っていく。
肝心のキョンシー探しを始める道士はブッシュマン達に神と崇められていることを知らず、遠距離でキョンシーを操り、村中パニックに。
そして発見したキョンシーを連れて帰ろうとするが、ブッシュマンの神となっているため、渡してくれない。仕方なくキョンシーを操り、ブッシュマンを襲わせる道士。キョンシーが神でないという事を身を持って教えられたブッシュマンは道士にキョンシーを渡し、道士と阿森はブッシュマンの先導で帰る事になる。
ところが、道士の帰った直後ハンターが呪術師を引き連れ宝石を目当てに復讐を仕掛けてきた!!
それに気付いたブッシュマンと道士、阿森は引き返しみんなで力を合わせ、ハンターと戦う!
しかし呪術師も黙っているわけではない。現地の死体を使ったアフリカンゾンビを使い、キョンシーと対決する。ブッシュマンも道士の術でブルース・リーの霊がフュージョンし、ハンター達とバトル!果たして、村を救う事はできるのか!?
解説:何なんだこのノーテンキさは!
あ〜、この映画、ハッキリ言って字幕が見にくすぎです。だってアフリカ大平原なんだから明るすぎて字幕が溶け込んでるんだもん(笑)。でもブッシュマン達には字幕が出ないのから判断するに、この映画はセリフじゃなくて動きで物語を理解するスラップスティックなストーリーとなっている(もっとも、字幕が読めるに越した事はないが)。
この映画は他のキョンシー映画と違ってホラー的要素が一切無く、怖いシーンはもちろんない。それどころかキョンシーには意識があるらしく子孫の阿森が情けない事を言ってると殴ったり、仲のいい子供達を(意識的に)よけたり、飛行機から飛び降りる場面では躊躇もする憎めないヤツだ。
それに負けず道士様もキョンシーを操ってよく人を襲わせる怖い人(笑)。動物系ネタではサルに寝込みを襲われ缶詰をめぐって格闘したり、VSサイやVSライオン、コブラをベルトにしたり、果てはダチョウに乗って移動(しかもほとんどの場面であの暑苦しい衣装を着たまま)とムツゴロウ気分を満喫している。
主人公のニカウさんもコーラを飲んで喜んだり、キョンシーに襲われたり、足に布を巻き巣穴に入れてヘビを取ったりとカルチャーショックたっぷり。とてもソルボンヌ大学卒の噂が立つとは思えない原住民ップリだ(笑)。古畑が「演技っぽくなってきた」というのも無理は無い気がする(笑)。
そして、この映画の最大の見所はキョンシーと(特攻野郎Aチームのコングみたいなゴツさの)アフリカンゾンビの対決、そしてニカウさんとブルース・リーの霊の奇跡の融合合体だ!!この事は色んな本やHPにも書かれているが、面白さは見てみないとわからないだろう。ニカウさんが技を決める度にブルース・リーの映画の名場面がフラッシュバックされ、緊張感まるでなしの超お笑いシーンになっている。しかもその時のニカウさんの顔をクシャクシャにして戦っているところがまた笑える(笑)。ニカウさん自身がリーをしっているかどうかは知る由もないが動きはなかなか決まっていてなんとも不思議なシーンだった(笑。まぁ背中を向けているところはスタントだろうが)。
最後には道士の服を着て藁で出来たキョンシー人形を崇めるし(笑)。
あと、ツッコミどころといえば飛行機の操縦士(モンティ・パイソンのエリック・アイドルを性悪にしたような顔の)が窓を開けながらコーラを飲み片手で操縦しながら空を飛んでたところだろうか・・・(その直後窓から瓶をポイ捨てし、地上でハンタイーの頭にあたり気絶する小ネタあり)、そりゃ飛行機も落ちるわ(笑)。気圧と言う物を全く無視してるし(笑)。イギリスから香港へ飛んでるんだから低空飛行なんて言い訳は通用しないぞ(笑)。
EDにクレジットされていたPUMA(有名なスポーツブランドね)も何をしたのかよくわからないし(笑)。
日本版のDVDが発売キャンセルになってしまったので気軽に入手しにくくなってしまったが、字幕が無くても十分楽しめるので探してみてみるのも一興だろう(同時にキャンセルになった霊幻5の向こうのDVDには日本語字幕とメニューが入っていたのでDVD発売の時にはやはり日本語字幕が入ったりするのか?)。
最後に言っておくと、これはホラー映画ではないからね、間違えないように(間違えるか!)。
オススメ度:☆☆☆☆(怖いキョンシーを見たい人には辛いかもしれないが) 、評点:89点
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